2025年11月9日
第34回全日本高等学校女子サッカー選手権兵庫県予選
▽決勝
日ノ本学園 1-0 神戸弘陵学園
(35分ハーフ)
得点:[日ノ本]高橋あすか
第34回全日本高等学校女子サッカー選手権兵庫県予選は11月9日、三木防災総合運動公園陸上競技場で決勝が行われ、日ノ本学園と神戸弘陵学園が対戦した。兵庫県は開催地枠があるため、両校はすでに全国大会出場を決めている。それでも県タイトルを懸けた決勝は、1点をめぐって最後まで激しい攻防が繰り広げられた。
試合は、日ノ本学園が木下奈南(3年)、玉井那奈(2年)、上田妃茉里(3年)の3トップを軸に、両サイドから攻撃を組み立てる一方、神戸弘陵は2トップに向けたロングボールを織り交ぜながら、縦に速い攻撃でゴールをめざした。
互いに攻め合う展開のなか、日ノ本学園は雨で滑りやすいピッチ状況でもパスをつなぎながら、自分たちのリズムを取り戻していった。後半18分には下山司(2年)に代えて坂東麻耶(2年)を投入。交代と同時に選手の配置にも修正を加えると、試合の流れをグッと引き寄せていく。
後半27分にはこぼれ球を拾った坂東のクロスに上田が頭で合わせる。その2分後には、木下からのパスを受けた坂東のクロスを起点に攻撃を展開。ペナルティーエリア付近でパスをつなぎ、セカンドボールも拾いながら攻め続けると、最後はオーバーラップしてきた中内咲那(3年)がスライディングシュートを放ち、神戸弘陵を陥落寸前まで追い込んだ。
スコアは動かないまま、3分のアディショナルタイムに突入する。神戸弘陵も後半途中から出場した鈴木梨花(3年)のパスを受けた山田愛実(3年)がシュートを放つが、枠を捉えることはできない。ピンチをしのいだ日ノ本学園には、直後にコーナーキックのチャンスが訪れた。
高橋あすか(3年)のキックは相手DFに当たり、ゴール前で混戦となる。木下、坂東、白鞘愛留(2年)が次々とシュートを放つが、神戸弘陵も必死のブロックを見せる。それでも最後は、キッカーの高橋が左足を振り抜いたボールがゴールネットに突き刺さった。程なくしてタイムアップの笛が鳴り、日ノ本学園が1-0で勝利。新人戦、総体、選手権を制し、県三冠を達成した。
会心の一撃でチームに勝利をもたらした高橋は、ボランチやトップ下など中盤を主戦場とする。主に、左足でボールを操り、正確なキックでチャンスを演出するパスを繰り出す。まるでレフティーのようなプレーぶりだが、もともとは右利きだという。試合後、高橋に話を聞いた。

インタビュー
ーー終了間際のゴールでした。まずはゴールのシーンを振り返ってください。
最後は、焦ったら上に浮いてしまうと思ったので、冷静に落ち着いて、枠に入れることだけを考えてシュートを打ちました。
ーー雨も降っていて、ボールをつなぐのが難しい状況だったと思います。その中でも、つないでいこうという意識を強く感じました。
日ノ本はもともとパスをつなぐサッカーで普段から練習しているので、そこは崩さずに戦おうと話していました。足元でつなぐこと、丁寧につなぐことを意識してプレーしました。
ーーピッチの状況、相手のプレッシャーは感じませんでしたか?
けっこう感じていたんですけど、日頃の練習でハードにやっていた分、そのプレッシャーにも慣れて、落ち着いてできたと思います。
ーー試合についてですが、立ち上がりは相手に押し込まれる時間もある中で、だんだん盛り返していったように感じたんですけど。
最初はシンプルに蹴ってたんですけど、途中からつなぐようになってからは日ノ本の流れが来たと思います。まずはシンプルにプレーして、そこから立て直していくことは普段からやっているので、それを実行できたと思います。
ーー流れを変えるきっかけになったことや、みんなで意識していたことはありましたか?
ハーフタイムにみんなで話して、縦パスが入った後のトップ下のサポートを意識しました。サポートの質を上げることで、ミスが少なくなって、つなげられるようになったと思います。
ーーそうした流れの中で、あすかさんはインサイドハーフとして、どんなことを意識していましたか。
セカンドボールを狙うことと、縦パスが入った時にしっかりサポートに入ることを意識していました。
ーーゴールシーンの前にも、シュートを狙う場面があったように見えました。どういう狙いでプレーしていましたか?
ゴールが見えたらシュートを打つことは、普段から意識しています。シュートチャンスがあれば、打つようにしていました。
ーーインターハイが終わってから、選手権に向けてはどんなことを意識してトレーニングしてきましたか?
インターハイでうまくいかなかった部分を改善しようと、チームでミーティングを重ねてきました。これまでは自分たちのミスから失点することが多かったので、ビルドアップの質や基礎の部分を徹底的に練習してきました。
ーーインターハイは1回戦で敗退しました。実際に戦ってみて、チームや個人で感じたことはありましたか。
他の試合も見ていて、パスミスの少なさとか、日ノ本にはまだ足りていない部分が多いと感じました。つなぐサッカーをすること以上に、基礎の部分を徹底的に練習しようと思いました。
ーーコーナーキックは右足でも左足でも蹴っていますが、利き足はどちらですか?
もともとは右足でしたが、今は左の方が得意です。
ーーどうして左足の方が得意になったんですか?
小学生の時は右利きだったんですけど、その頃に左足ばかり練習していたら、今はどちらかというと左利きだと言わせてもらってます(笑)
ーー具体的には、どんな練習をしていたんですか?
積極的に左足でシュート練習をしていました。チーム練習でも、右でシュートを打つのではなく、左で打つようにしていて、基本的に左足を使うことを意識して練習していました。
ーーそうした中で、今のポジションを任されていることについて、個人としてはどう感じていますか。
両足で蹴れる分、左右どちらにもパスを出せますし、自分の武器でもあるスルーパスも、右でも左でも出せることで、試合の中で生かせていると思います。
ーーやっぱり両足を使えることで、パスやプレーの選択肢は変わってきますか?
はい、かなり増えると思います。相手も利き足がどちらか分かっていないと、コースを限定しにくいと思います。
ーー選手権では、チームとして、そして個人として、どんなプレーをしたいと考えていますか。
チームとしては、日ノ本のサッカーを崩さずに全国で戦えるよう、残り1か月ちょっとを練習していきたいです。個人としては、全国で負けないフィジカルや技術を身につけていきたいです。得点につながるパスを出したり、ゲームを作れるようなボランチになりたいと思っています。
[caption id="attachment_8681" align="alignnone" width="2560"] 第34回全日本高校女子サッカー選手権 3回戦(2026.1.3)[/caption] Team Data […]