[選手権宮城県予選]聖和学園・木村かの、「悔しさをこの試合に込めて」動き続けた末に生まれた追加点

2025年11月3日
宮城ダイハツカップ
第34回全日本高等学校女子サッカー選手権宮城県大会 決勝
聖和学園 4-0 常盤木学園
(45分ハーフ)
得点:[聖和]鈴木梨子、木村かの、大黒ひなの、保立七海

第34回全日本高等学校女子サッカー選手権宮城県大会は11月3日、セイホクパーク石巻で決勝が行われ、聖和学園と常盤木学園が対戦した。

スコアレスで折り返した後半、開始直後の3分に試合が動く。聖和学園はコーナーキックを獲得すると、キッカーの伊藤花恋(3年)が蹴ったボールは一度はじかれたものの、こぼれ球に反応した鈴木梨子(2年)が頭で押し込み、先制に成功した。

何度もカウンターからゴールを脅かされていた前半から一転、幸先よく先制した聖和学園は試合を優位に進めていく。対する常盤木学園も攻撃に人数をかけて反撃する構えを見せ、1点差のままでは気の抜けない展開が続いていた。

そんな時に生まれたのが、木村かの(3年)の追加点だった。

後半19分、木村のパス出しを起点に始まった攻撃で、聖和学園はパスをつなぎながらゴールへの道を切り開く。ゴール前で保立七海(3年)が落としたボールを受けた木村がそのまま運んで左足を振り抜くと、ボールはゴールネットに突き刺さり、聖和学園が追加点を奪った。まだ1点リードの状況で迎えたこの時間帯、試合の流れを大きく引き寄せるゴールとなった。

木村はこの得点にとどまらず、後半26分には大黒ひなの(2年)のゴールをアシスト。さらに後半34分のチーム4点目にも関与する。保立が記録したそのゴールも、木村のパス出しから始まった。すかさず前方へ動き出した木村は、佐藤実玖(3年)、大黒とボールがつながる中でふたたびボールに関わり、大黒からのパスをワンタッチで落とす。これを受けた折目蒼空(2年)のパスから、保立のゴールが生まれた。

パスを出したあとも動きを止めなかった木村は、ゴールが決まった瞬間、すぐ横にいた保立に駆け寄って抱きついた。

木村はこの日、インサイドハーフとして先発フル出場。佐藤や保立といったボールを収められる選手に呼応しながら、前向きでボールを受ける場面を作り出していた。相手を引きつけてから味方を生かすプレーや、コンビネーションで相手DFを崩しにかかる動きは、得点シーンだけでなく試合を通して見られた。ベンチから再三にわたって声がかかっていた「出して・寄る」というチームのコンセプトを、体現していた存在だった。

4点目を決めた保立七海に駆け寄る

インタビュー

ーーまず今日の試合はどういう気持ちで、どういうことを意識して臨みましたか。

個人としては、今年に入ってから怪我が続いていて、思い通りのプレーができない時期がありました。インターハイにも出られなくて、今日は出られることになったので、悔しかった気持ちをこの一試合に込めようと思って、とにかくアイデアと技術を出して最後まで頑張りました。

ーーどういうプレーをしようっていうイメージはありましたか?

細かいところでの技術が自分の強みなので、ヒールとか、相手を引きつけてから味方を使うパスとか、アイデアを出そうと思ってプレーしていました。

ーーーヒールやワンタッチで相手の裏を取るようなプレーが印象的でしたが、そういったプレーは聖和に来てから意識するようになったんですか?

中学の時は個人で行くことが多かったんですけど、高校に入ってからは周りも上手い選手ばかりなので、周りとつながりながら、いい形でゴールまで行けるようになったのは聖和に来てからだと思います。

ーー昨日の試合では2列目の選手がポジションを入れ替える場面も多かったですが、今日はそこまで大きなポジションチェンジはしていなかったように見えました。今日はどんなことを意識していたんでしょうか。

前半は背後を狙っていたんですけど、相手の守備が固かったので、パスで細かく崩そうと思っていました。その中で、「出して・寄る」をずっと意識してプレーしていました。

ーーーチームとしてやろうとしていたことは、どのくらいできたと感じていますか?

練習でやってきたことは、結構できたと思います。あとは、もっと1本中1本を確実に決められるようにしたいです。チームとしては、奥にボールを入れてからの3人目の関わりで、ダイレクトでゴール前、ペナルティーエリア付近を崩していく形を取り組んできました。

ーー今日は4-0で、ゴールも決めることができました。この結果をどう受け止めていますか?

東北女子サッカーリーグでは逆に得点が取れなくて、大量失点で負けてしまっていました(1-5で敗戦)。その後はミーティングで話し合って、勝てるような練習メニューを組んで取り組んできたので、今回勝てたと思います。

ーー木村選手もゴールを決めました。あの場面をもう一度振り返ってもらえますか。どんなイメージでしたか。

まだ1点しか入っていない状況で、何があるかわからなかったので、もう1点が欲しいと思っていました。コースが見えたので、そこを狙って打ちました。

ーー保立選手のゴールの場面では、いろんな選手が関わりながらゴール前まで運びました。その中の一人として、あの場面はどう感じていましたか。

練習の中でゴール前に人数をかけることをずっと徹底してきました。あの時は、体が勝手に動きました。

ーー保立選手が決めた瞬間、すぐ近くにいて飛びついていました。あの時はどんな気持ちでしたか。

(笑)。ポジション争いでもかぶったりしていたので、一緒に試合に出られて嬉しかったです。

ーー次は選手権になりますが、ここから残りの日々はどんなことを意識して練習していきたいですか。

全国に行くと、長い期間の中で試合をするので、何があるかわからないと思っています。一試合一試合に集中して、今日みたいに最後まで気を抜かずに勝てるように、守備の強度やゴール前のアイデアをもっと磨いて、全国でも勝てるようにしていきたいです。

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