
2025年9月23日
第34回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 東京都予選 準々決勝
杉並総合 0-1 修徳
得点:[修徳]髙木綾女(18分)
第34回全日本高等学校女子サッカー選手権大会東京都予選の準々決勝。修徳は杉並総合との接戦を制した。前半のコーナーキックから決めた1点を最後まで守り切り、1-0で準決勝へと駒を進めた。
前半18分、右サイドを突破したFW宇多川果歩(3年)がコーナーキックを奪う。FW小林愛菜(3年)が蹴ったボールに、DF髙木綾女(2年)が力強く反応。頭ひとつ抜け出して叩き込んだ一撃が、試合の均衡を破った。
幸先よくリードを奪った修徳だったが、追加点は奪えなかった。相手に決定機を作らせることはなかったものの、試合を締めくくるゴールが遠い。後半36分と40+3分にはFW星野佑佳(2年)と宇多川果歩(3年)が立て続けにゴールを狙ったが、杉並総合GK福島妃里(2年)の好セーブに阻まれた。最後まで苦しい時間帯が続いたが、粘り強く守り抜いた。
空中戦の強さを生かして決勝点を挙げた髙木。守備では最終ラインの一角としてクリーンシートに貢献する。杉並総合にシュートらしいシュートを許さず、攻守に渡ってチームを支えた。
印象に残っているシーンがある。試合序盤のビルドアップの場面。小林が左サイドから内側に絞ってパスコースを作ると、髙木はその動きを逃さず縦パスを通して相手のプレスを外した。守備だけでなく、ボールを動かす意識の高さもうかがえるシーンだった。
「11番(小林)に当てて、相手を引き出してからもう一度受けて、さらに裏を狙うことを意識していました。
(パスを出す)タイミングを窺うことが大事だと思います」
(髙木)
3年生がスタメンを占める中、数少ない2年生レギュラーとしてピッチに立ち続ける髙木。ポジションは主にセンターバックだが、東京都U-18女子サッカーリーグ(vs南葛SC)では、試合途中からフォワードにポジションを移したこともある。多くのポテンシャルを秘めた選手だ。そんな髙木に、試合後の心境を聞いた。

インタビュー
ーーリードを奪ってからは、思うようにプレーできない時間もありました。試合全体を振り返ってどう感じていますか?
後半かなり厳しい戦いになって、自分たちのサッカーがなかなかできませんでした。その中でも、球際をはっきりとプレーすることを共有して、最後まで守り切ることができたと思います。難しいゲームでしたけど、良かったです。
ーーどのあたりが上手くいかなかったと感じていますか?
後半は自分たちの焦りが出てしまって、セカンドボールを拾えなかったり、すぐにボールを失う場面が多かったです。その中で、相手にサイドの裏を突かれる場面が多くて、チームとしてかなり迷いが出てしまいました。前半はいい形で進められていたので、後半も同じように、しっかりと、はっきりとプレーしようと話していたんですけど、上手くいかない場面も多かったです。
ーーセンターバックとしては、どんなことを意識してプレーしていましたか?
練習でやってきたハイボールの処理では、しっかり自分が行くと決めて、前にはじくことをセンターバックとしては意識していました。
ーー前半18分の先制点について、振り返ってもらえますか?
コーナーキックは何度も何度も練習してきて、チーム全体で狙いを共有していました。ボールが来たとき、“ここだ”と思いましたね。狙い通りのゴールでした。ヘディングは自分の得意な武器のひとつとして考えています。
ーーこの間の南葛SCとのU-18リーグでは、途中からセンターフォワードに上がりましたよね。それもヘディングを期待されていたのでしょうか?
それもあるかもしれないですけど、自分のもうひとつの武器としてスピードがあります。後半に勢いをつけたい時や、流れを引き寄せたい時に、自分が前に出て前線からボールを追いかけることもあります。
ーー大会初戦でしたが、チームとしてここまでどんなふうに積み上げてきましたか?
まだ自分たちの最大の力を出し切れているわけではないんですけど、これから試合を重ねるごとに、相手を圧倒できるようなサッカーをしていきたいと思っています。
ースタメンに2年生は2人しかいません。3年生が中心のチームの中で、どんな気持ちでプレーしていますか?
ピッチの中では年齢は関係ないと有賀先生(監督)から言われています。自分がやるべきことをしっかりやって、先輩たちが主体のゲームでも、自分の役割を考えながらプレーしています。
ーー今回の選手権、自分自身としてどんなプレーをしたいと思っていますか?
これが2回目の選手権なんですけど、まだまだ納得がいかないプレーもあります。そこを突き詰めて、さらにいいプレーができるように頑張っていきたいと思っています。自分はビルドアップがあまり得意な方ではなくて、引っ掛けてしまう場面が1年の頃からの課題でした。センターバックはボールを安全に前へ運ぶことを意識して練習してきたので、これからは自分で前にボールを運んだり、守備と攻撃の起点になれるような選手を目指していきたいです。