2025年7月29日
令和7年度 全国高等学校総合体育大会 1回戦
聖和学園 0(2PK4)0 大商学園
得点:なし
令和7年度 全国高等学校総合体育大会は7月29日、⽇鋼室蘭スポーツパーク(⼊江運動公園陸上競技場)など3会場で1回戦8試合が行われた。大商学園(近畿/大阪)は聖和学園(東北/宮城)との接戦をPK戦の末に制し、2回戦進出を決めた。
前半は互いに譲らず、スコアレスで後半へ。大商学園は終盤に向けて立ち続けにチャンスを作り出す。60分には途中出場のFW花田ここな(1年)がペナルティーエリアへ侵入。GKとの1対1からシュートを放つが、聖和のGKの身体を張ったセーブに阻まれる。
その後もゴール前の混戦で押し込めば先制という場面を作ったが、ゴールネットを揺らすには至らない。 試合は規定の70分(35分ハーフ)を終えて0-0。PK戦へと突入する。
粘り強く凌いでPKに持ち込んだ聖和学園に対して、大商学園は決定的なチャンスを活かしきれなかった。サッカーではよく見られる負けパターンだが、それを翻したのが大商学園の守護神・GK福田みのり(3年)である。
迎えたPK戦、先攻の聖和学園は1人目と2人目を成功。福田は左へ飛んだボールを見送ったが、3人目のキックでは右へ反応してセーブ。さらに4人目のキックはゴールポストにはじかれた。
流れを手繰り寄せた福田のプレーに、仲間たちも応える。笠崎愛乃、牧野生成、中野梨緒、そして佐藤ももサロワンウエキ(いずれも3年)の4人全員がPKを決め、大商学園が4-2でPK戦を制して初戦を突破した。
中学時代にはフットサルで全国制覇を経験
福田は朝日インテック・ラブリッジ名古屋スターチス出身の3年生。中学3年時には全日本U-15女子フットサル選手権でチームの初優勝に貢献し、その活躍が評価されてフットサル日本女子代表候補のトレーニングキャンプにも招集された実績を持つ。
そんな実績を持つ福田だったが、主力としてピッチに立つようになったのは春以降のことである。昨年度の選手権では登録メンバーに名を連ねたものの、試合のメンバーには選ばれることはなかった。今年2月の新人戦でもチャンスを得られなかったが、4月に開幕したU18女子サッカーリーグ関西で徐々に出場機会を獲得。その後の高校総体大阪府予選と近畿大会、皇后杯予選などでコンスタントに出場機会を得ていった。
とはいえ、大商学園で正GKの座を掴んだのは今春以降。昨年度の選手権では登録メンバーに入りながらも出場はなし。今年2月の新人戦でもチャンスを得られなかったが、4月に開幕したU-18女子サッカーリーグ関西で少しずつ出場を重ね、インターハイ大阪府予選や近畿大会、皇后杯予選を経て着実に信頼を積み上げてきた。
そしてこの日はクリーンシート達成に加えて、PKストップという活躍。全国の舞台でもその存在感をしっかりと示してみせた。